質問:私の家の庇(ひさし)が隣の土地に20年以上越境しているのに、越境している部分の土地を時効取得できないのですか。(名古屋市C区 Hさん) | 相続・不動産に強い名古屋の弁護士

logo

WEB相談も
受け付けております

052-753-7526

予約専用ダイヤル 月〜金 9:00〜18:00

質問:私の家の庇(ひさし)が隣の土地に20年以上越境しているのに、越境している部分の土地を時効取得できないのですか。(名古屋市C区 Hさん)

回答:
まず、隣人の土地の占有を始めた時期(庇(ひさし)が越境した時)は、一定の一時点でなければなりません。

20年以上越境しているのが明らかなので、15年前のこの日から越境し始めたことにすると言うことはできません。

実際に越境した時から時効期間が始まります。

なので、裁判などでは、いつから越境しているかを立証する必要があります。

 

そして、そもそも最初から時効取得できない場合ですが、時効取得をするためには「所有の意思」をもっていることが必要です(民法162条)。

 

過去に、隣人との約束で、越境部分を撤去するまで、越境している土地部分を借りるというような形にしていると、「所有の意思」が無かったことになるので、(「借りる意思」だったことになるので)何十年間、越境していても時効取得しません。

賃料を払っていなくても、無償で(タダで)借りる使用貸借という契約もあるので、賃料・地代を支払っていなくても、越境部分の土地を借りるという約束をしてしまったのなら時効取得を主張できません。

 

そして、「所有の意思」を持っていて、時効取得したとしても、隣人に時効取得を対抗できない場合もあります。

関連記事

相続・不動産問題は
不動産鑑定士としての実績も持つ、
リアルバリュー法律事務所に
お任せください。

代表弁護士が、解決までワンストップでサポートします!