回答:

本当ですが、民法改正で例外ができました。

 

まず、親子の関係であっても、法律上は別人ですし、

銀行がその預金契約をしたのは、親であって、子では

ありません。

亡くなれば、相続人のものになるはずですが、

銀行からすると、遺言書や遺産分割によって、

相続人のうちの誰が、その預金を相続するのかが

分かりません。

遺言書によって、相続人でない人に遺贈している

可能性すらあります。

 

法定相続人の誰かに預金を引き出させてしまった後に、

遺言書で、その預金を相続することになった別の人が

来たら、

関係のない人に預金を引き出させたということに

なってしまいます。

 

親の暗証番号を知っている家族がATMで現金を引き出す

ことも、銀行との預金契約の約款に違反する行為です。

預金名義人の本人以外の人にカードを貸したりすることは

できないという契約になっていますので。

一般にはよく行われていますが、これは、

預金者の便宜も考慮して、銀行が黙認しているだけ

考えた方が良いかもしれません。

 

なお、以前は、預金者が亡くなったことが銀行に判明すると

法定相続人全ての同意(具体的には、同意書に署名押印と

印鑑証明)がないと亡くなった人の預金を下ろせなくなって

いました。

しかし、民法改正によって、

各共同相続人は、遺産に属する預貯金債権のうち相続開始の時

の3分の1に法定相続分の割合を乗じた額を単独で下ろすことが

できるようになりました(民法909条の2)。

 

複数の銀行に預金があるときには、それぞれの銀行ごとに

計算することになります。

 

ただ、この制度によっても、戸籍関係書類などを揃えなければ

ならないことに変わりありませんし、

この制度を使った銀行手続も、決められた手続書を記載作成するなど

面倒なので(ひょっとして銀行が、書類不備などの理由で応じなかっ

たりすれば、裁判沙汰にして請求するという大がかりなものになって

しまいます)、

相続人全員の署名押印を得ることができるのなら、そうした方が

手続としては簡単かもしれません。