遺留分減殺請求に対して不動産鑑定評価を提出して決着(2019年2月22日掲載)

父親が亡くなり、遺言書で兄が全ての財産を相続した案件です。弟から遺留分減殺請求がありました。私が依頼を受けたのは、遺留分減殺請求された兄からでした。

遺留分とは、遺言書で特定の相続人に財産を相続させると書いてあっても、他の相続人も最低限相続できる持分のことであり、その持分をよこせと請求するのが遺留分減殺請求です。

たとえば、親が亡くなったときに、子は、遺留分を理由に、法定相続分の2分の1は最低限よこせと遺留分減殺請求できます。

よくあるパターンですが、父親の残した相続財産の中に、賃貸マンションや、底地など、第三者に貸して収益(賃料・地代)を得ている収益物件が多い案件でした。

弟側は、結構無茶な算出方法を使って、相続した不動産を不相当に高く査定して遺留分を主張してきました。

遺留分減殺請求をされた場合、遺留分に相当する割合を相手にあげて共有物件にするのが本来の趣旨ではありますが(相手の遺留分が4分の1なら、4分の1と4分の3ずつの共有にする)、通常は、裁判沙汰になった兄弟の間で、相続財産を共有するのは御免だということが多く、遺言で相続財産を承継した相続人から相手方に対して、遺留分に相当する経済価値をお金で支払う(代償払い)ことが多いです。

この場合、相続した不動産の価格が高ければ高いほど、支払う遺留分相当の金額が大きくなります。なので、遺留分減殺請求する側は、相続財産である不動産の価格が高ければ高いほど代償払いとしてもらえるお金が高額になります。

ここで役に立ったのが、当事務所が法律事務所であるだけでなく、不動産鑑定業者でもあり、私が弁護士であるだけでなく、不動産鑑定士でもあるということです。

すなわち、相続財産の全てについて不動産鑑定評価書を作成し、証拠として提出しました。

訴訟代理人弁護士が不動産鑑定評価書を作成して、それを証拠提出して良いのかと疑問に思われるかもしれませんが、全然問題ありません。不動産鑑定評価書の中に依頼人との利害関係を書けば、不動産鑑定評価書としての価値に何ら問題はありません。

相手方が訴訟代理人の作成した不動産鑑定評価書など信用できないと言っても何にもなりません。不動産鑑定士が作成した有効な不動産鑑定評価書ですから、不動産鑑定評価書の中身を批判しなければ意味がありません。

そして、相手方や相手方代理人弁護士がその不動産鑑定評価書に対して、どのような批判をしても、しょせん不動産鑑定のシロウトの意見にすぎませんから、そのままでは、裁判官は、専門家である不動産鑑定士が適法に作成した不動産鑑定評価書に依って判決せざるを得なくなってしまいます。

こちらの提出した不動産鑑定評価書に対抗するためには、相手方も不動産鑑定評価書を証拠として提出するか、裁判所に鑑定申出をするかしかありません。しかし、収益物件を複数鑑定依頼するには相当に費用がかかり、物件の状況と物件の数によっては、へたをすると100万円を超えてしまうこともあります(私が訴訟の依頼を受けた場合に行う鑑定報酬は非常に安いか、場合によってはタダですが)。

そのため、相手方弁護士は、不動産の評価は、こちらの提出した不動産鑑定評価書の価格を採用し争わないと言ってきました。

結果として、法外な金額の代償払いをすることなく、適切な金額の代償払いをするという内容の裁判上の和解をすることができ、依頼者から感謝されました。

 

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